キャバクラボーイ(黒服)のトラブル事例3つととその対処法
こんにちは福士です。
今日はボーイで働いてきた実体験も含め、ボーイ(黒服)が実際起こりうるトラブルの事例をご紹介したいと思います。また事例に合わせた対策もお伝えしますので、今後の参考にしてくださいね。
目次
【トラブル事例①】キャバクラの罰金制度
キャバクラで働く女の子やボーイなどから時折出てくる「罰金」というワード。
あなたは聞いたことがありますか?
ネットでもたびたび話題になっていますが、よくある事例が
当日欠勤で罰金1万円
遅刻をすると15分ごとに1000円罰金
風紀(キャバ嬢とお店の従業員が恋愛関係に陥ること)に違反すると罰金100万円
など
私は経験ありませんが、インターネットで調べていても、この「罰金」でのトラブルがたびたび書かれています。
ブラックなお店にもなると、罰金を支払うと強引に誓約書を書かせ、辞めさせないように脅したり、無断で罰金を給料から差し引くなどしているようです。
では実際このような行為は、法律で可能なのでしょうか?
労働基準法ではこう記載しています
労働基準法 第16条(賠償予定の禁止)
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
法律で解釈すると基本は天引きや罰金を徴収制度は違法のようですね。
しかし合法となるケースもあるようです。
労働基準法 第91条(制裁規定の制限)
就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。
解釈すると、罰金制度を行う場合は、就業規則に定められており、減給は一日の給料の半額もしくは月額10分の1。
ボーイの給料に例えると、月額給料が30万円の場合3万円以上減給すると労働基準法に違反するようです。また減給ではなく別途で金銭を徴収するのも違反なようです。
結果的に【当日欠勤で罰金1万円】というのは法律違反ということですね。
【トラブル事例②】辞めさせてもらえない
キャバクラで働く女の子やボーイでも事例があるのが、
退職したい旨を伝えているのにも関わらず、人手が足りないという理由で、2ヶ月後でなければ退職できないと言われたりと、何かと理由をつけて退職させてもらえないというケース。
また過去の失敗や過ちを掘り返し、勝手に罰金を発生させ辞めさせないようにするケースです。
働いていた側としては円満退職を希望しているのに、退職希望を申し立てたとたん相手の態度が豹変するとどうしてよいか分かりませんよね・・・
ではこのようなケースは法律的に違法なのか合法なのかみていきましょう。
労働者側からの退職に関する内容は労働基準法ではなく民法に記載されています。
日給制・日給月給制・時給制の場合↓
民法 627条1項
- 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
日給や時給で働いている者で辞職の意思があるものは2週間後に退職できるということですね。
しかし627条2項にはこのようにも表記されています。
- 期間によって報酬を定めた場合には、使用者からの解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
ボーイのような月給制の場合ですと締め日が関係してくるようです。
例で挙げると
月末締めの会社の場合
6月1日から6月15日までの間に、退職の申し入れをした場合
→ 最短で6月末をもって退職可能
6月16日から6月30日までの間に、退職の申し入れをした場合
→ 最短で7月末をもって退職可能
ということになります。
正社員の仕事をしていると就業規則に「退職の希望は1ヶ月前には申告すること」と記載されていることが多いですが、民法では1ヶ月を切っていても、退職はできるようですね。
常識的な話をすると、短くても半年以上働いたものがいきなり2週間後に辞めます!!と言われても、お店も急な欠員に戸惑うでしょう。
よっぽどのことがない限り、引継ぎ等を考えると遅くとも1ヶ月前に退職希望は出すのが一般常識ではないでしょうか。
話が少し脱線してしまいましたが、辞めさせてもらえないということは法律で禁止されています。
雇用者がお店のお金を盗んだり、お店の商品を盗難したりなどの犯罪を犯したり、お店に不利益をもたらすようなことをしていない限り、労働者は法律で守られていますので安心しましょう。
口からでまかせを言うような場合は相手にしないことが一番といえますね。
【トラブル事例③】給与の未払い
水商売の世界でも給与の未払いのトラブルは多いようです。
例えば
退職後に貰うはずだった給与が振り込ませていない。
体調不良で休んだ分を罰金として給与から引かれており、支払う給与がないと言われる。
働いていたお店が急に閉店し、お店の者と連絡が取れず、貰うはずだった給与も未払い。
など・・・
キャバ嬢やボーイがネットでどうすればよいか弁護士に相談しているところをよく見かけます。
色々調べていると、先ほどご紹介した事例の罰金や退職が絡んでいるケースが多いように感じました。
未払いをするようなブラックなお店は何かと理由をつけてお金を支払いたくないのかもしれませんね。
給与の未払いというのは、当たり前ですが違法です。
給与の支払いに関しては労働基準法記載されています。
労働基準法第24条
- 1.賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
- 2.賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第89条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。
労働基準法第24条の法律に記載されている通り
“賃金支払いの5つの原則”が存在します。
ご紹介しましょう。
1.通貨払いの原則
小切手や現物給与は禁じられています。(一部例外あり)
労働者の同意を得た場合、指定の金融機関の講座に振込み可能
2.直接払いの原則
賃金は労働者本人に支払わなければなりません。代理人や親権者に支払うことは禁止されています。(病気などの欠勤を除く)
3.全額支払いの原則
賃金はその全額を労働者に支払わなければなりません。
事業主の都合で、積み立て金などの名目で控除したり、会社が購入した商品代金を控除することはできません。
4.毎月1回以上の原則
賃金は、その全額を労働者に支払わなければなりません。
暦月で毎月1日から月末までの間に少なくとも1回以上支払わなければいけません。(退職金・賞与・勤続手当等などの例外を除く)
5.一定期日払いの原則
賃金は毎月一定期日に支払わなければなりません。日付を限定しないで定めることや、毎月第二日曜など変動するような定め方はできません。
こちらの賃金5つの原則に基づくと、給与の未払い
というのは【3.全額払いの原則】に違反しているということになりますね。
また未払いの場合、お店や会社が誠実に対応してくれないケースが多いようです。
もし給与未払いで不当な扱いを受けた場合どのような行動をとったらよいでしょうか?
実際やり方がわからず泣き寝入りする方もいるようですが、自分が働いた給与を全額貰う権利があるのですから、簡単に諦めてしまうことは勿体ないです。
では実際どのように対応すべきかご紹介します。
内容証明郵便を出す
内容証明は、郵便物の差出日付・差出人・宛先・文書の内容を、国の特殊会社である日本郵便株式会社(日本郵便)が謄本により証明する制度である。
日付・差出人・宛先・文書内容を国が証明したことで公文書となるため、法律で認められた「契約解除」・「債権回収」の手続き上は内容証明が必要になるようです。
辞めさせてもらえない会社宛への退職届や給与未払い請求などを内容証明郵便物として、労働基準監督署に出向く前に送る措置を取る方もいるようです。
労働基準監督署に行く
労働基準監督署とは労働基準法その他の労働者保護法規に基づいて事業場に対する監督及び労災保険の給付等を行う厚生労働省の出先機関である。
分かりやすく説明すると、各企業が労働基準関係法令(労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法など)に基づいて適切に雇用を実施しているかどうかを監督しています。
労働者が労働基準監督署(以後労務署に省略)に相談し、労働基準法の違法が認められた場合、労基署が使用者(雇用主である会社やそのお店)に対して調査して賃金支払いを勧告してくれます。
その場合、勤務の証明等があるほうが明確に話を進めることができるので常日頃から
雇用契約書
タイムカード
シフト
給料明細
など自身の給与に関する書類物は大事に管理しておきましょう。
法テラスに相談する
どう解決したら良いか分からない法的トラブルを抱えてしまったときは
法テラスに行きましょう。
法律のプロが正しい対処法を教えてくれます。
無料法律相談や弁護士費用の立て替えても行っていますし、
費用も分割で法テラスに返済するという制度もありますので金銭的に余裕がなくても心強いですよね。
訴えたい!裁判してお金を取り返したいと思っている方は
まずはじめに法テラスに行くことを私はお勧めします。
しかし気を付けるべき点が1点あります。
未払いの賃金の請求には時候があり
労働基準法第115条にも「賃金(退職手当を除く)や災害補償その他の請求権は2年間」と記載されています。
泣き寝入りしていた過去の未払い賃金を請求したいと考える場合はこの時効(2年間)に注意しましょう^^
トラブルをなくすためには
今回は大きく3つのトラブルに焦点を当てご紹介しましたが、参考になりましたか?
少しでも皆様のお力になっていれば幸いです。
しかし実際自分の身になると、このようなトラブルな起こしたくないですよね・・・
私も実際ブラック店で働き、給与未払いの経験があるので切実にそのようなお店は無くなって欲しいと思っています。
しかし法律違反のブラック店舗はまだまだ存在しているのが現状です。
私がご紹介するお店は優良店のみを厳選させていただいておりますし、
働く際の条件面・福利厚生含めて業界ナンバーワンを誇っています^^
お店選びで迷っているあなたはぜひ一度福士にご相談ください!!!
まずがお気軽にラインでのご相談お待ちしております。
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この記事を書いている人
福士(フクシ)
東京・神奈川中心にキャバクラボーイ紹介を行っている専門家。ボーイと店長を合わせて5年。紹介として7年。
現在はキャバクラのボーイで働きたい人のサポート役として日々活動中
Twitter→@boys58389647
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